スポ少の悩みでよく挙げられることのひとつに、「熱意の違い」があります。
「親同士の熱意の違い」や「親とコーチの熱意の違い」などスポ少にはさまざまな「熱意の違い」があるでしょう。
スポ少における「熱意の違い」はトラブルのもとになり得るもの。果たしてスポ少内における熱意の違いの「溝」を埋めることは可能なのでしょうか?
記事の後半では、私が10年ほどスポ少サッカーに在籍していた中で、親の考え方や価値観が世代と共に変わっていった件についても触れています。(個人的な意見ですので、参考程度にお読みいただけますと幸いです)
スポ少での「親同士」の熱意の違い
スポ少では「親同士の熱意の違い」に悩む方が多く見受けられます。
親同士の熱意の違いは、いずれ「平等じゃない」という不満に変わり、トラブルに発展しやすくなります。
「平等じゃない」を具体的に言うと、当番に積極的な人と消極的な人、応援や車出しをしてくれる人とあまりしてくれない人、といったところでしょうか。
「子供を託児所みたいに預けるだけの人がいる」、または「当番をドタキャンした」などと怒っている親御さんのつぶやきをよく見かけます。
怒る人ももちろんいますが、「大多数の人は気にしないのでは?」というのがスポ少に在籍していた経験から私が思うことです。
現に私はわりと積極的に応援へ行っていた方ですが、あまり来ない方についてはそんなに気になりませんでした。
(当番のドタキャンは困りますが…。うちのチームは当番表を作って回していたのでそこまでトラブルにはならず)
「当番等に消極的な人に対して怒ってしまう」というのはタイミング、もしくは何らかの要因があるはずです。
その人にだけ膨大な仕事量が押し付けられていて我慢の限界だった、もしくは試合時に車出しができる大きい車を持っているのがその人しかいない、などなど。
みなさん子供のためにやっているのですから、少し仕事が増えたくらいで文句を言う人はそんなにいないはず。
「怒り」に到達するまでに蓄積しているものがある人が怒るんじゃないかな?というのが私の感想です。
スポ少活動に消極的な人は、「そもそも習い事でしょ」という人のほかに、「熱意のありすぎる人が苦手で足が遠のく」という人もいます。
長男と同学年の子の母は、応援自体は楽しいと言っていましたが、熱血のベテラン母が苦手で試合応援に来なくなりました。
また以前、スポ少に子供を在籍していた親御さんにアンケートを取った際に「親同士の揉めごとはありましたか?」という質問をしたことがあります。
「ある」と答えた親御さんの中で圧倒的に多かったのが「当番関係の揉めごと」でした。
「親同士の揉めごとは解決しましたか?」という質問に対しては、「ケンカになってスポ少をやめた・気まずくなるのがイヤで文句を言い出せない・一応話し合いをしたけれどくすぶっている感じ」など解決に至らない方が大半でした。
詳しいアンケート結果は別記事でご紹介しています。
スポ少活動への参加は強制ではありませんが、「親」という同じ立場であるにもかかわらず、仕事量に差があることが不満を招いていきやすくなります。
スポ少での「親とコーチ」の熱意の違い
チームを勝たせたい、というのは親とコーチ(もちろん子供も)の共通認識です。
しかし「コーチの教え方が優しすぎる」、「あの教え方だとチームが勝てない」もしくは「うちの子は指導が良ければもっと活躍できる」などの親御さんの思いから、コーチと違う指導をしてしまい子供が混乱する、というようなことがあります。
先述した親御さんへのアンケートとは別で、お父さんコーチにもアンケートを取ったことがあります。
「親と揉めたことがありますか?ある方はどんなことで揉めましたか?」という質問に対して、「親が個人的な指導をしてしまう」と答えたコーチがいました。
うちのチームにもそういう親子がいました。試合が終わるとお父さんのところへ行って指示を仰いでしまう子です。
結局その子は親が業を煮やして辞めてしまいましたが、親御さんが一生懸命な親子ほどそういうパターンで辞めていくことが多かったですね。
親もコーチも「チームを勝たせたい」、「子供に活躍してほしい」という気持ちから一生懸命やっていることなのに、トラブルに発展してしまうのは残念なところです。
スポ少の「熱意の違い」の溝を埋めるのは難しい
基本的にスポ少で「親同士」や「親とコーチ」、それぞれの熱意の溝を埋めるのは無理に近いと思います。
何十人といる大人・子供・コーチが同じ考えで同じ方向を見て一致するなんて、なかなかできるものではありません。
さらに「親子」という関係性が絡んでくるので感情的になってしまう点も否めないでしょう。
スポ少に対する考え方も人それぞれ。
「親もとにかく頑張って盛り上げていきたい」という人、「子供の習い事なんだからそこまで親がアツくなりすぎなくてもいいんじゃないか?」と考える人、さまざまな考えの人がいます。
どちらが正しいかなんて誰にもジャッジできません。
「自分が正しい」とお互いが思い込みすぎると、双方の溝はどんどん深まっていきます。
「言いたいことを言う」のではなく「相手が何を言いたいのか聞く」ことが大切です。
スポ少の親の価値観は時代と共に変化していく?
私は10年ほどスポ少に在籍していましたが、今思うと親の考え方や価値観も世代によって変わっていったなと思います。
それも恐らく4~5年クールだったんじゃないかなと。(個人的な感想です)
親同士の価値観のギャップは「熱意の違い」と似ている気がします。どうにも埋めきれない溝というか…。
スポ少に長年いればいるほど、親もコーチもアップデートを意識しないとトラブルに発展しかねない問題。
今まで「正しい」と思っていたことが、新しい世代の親から見たら「やり方や考え方が古い」で片づけられることもままあります。
たとえば、私がスポ少に入団したての頃にあった「上学年の親へのお茶出し」や「上学年の○○という大会のときの差し入れ」などは、いつの間にか消滅。
団の親の雰囲気も、長男の頃はとにかく6年生の親が「エライ」、そして「コワイ」感じでした。
挨拶しても返してくれない人もいましたし、冬場は全員が子供と同じようなベンチコートを着ていたので本当に「コワイ母集団」といったところ。
私はそういうスポ少内の暗黙の了解的なことに気付かず、1人普通のコートを着て練習や試合を見に行っていたのですが、同学年の母に「そうだよね、ベンチコートじゃなくてもいいんだよね?」と言われたことがありました。
恐らく私と同じくらいに入団した人たちがクールの境目(?)だったのかもしれません。
その後、私もだんだんと古株になっていくわけですが、「6年生の親がコワイ」的な雰囲気もいつの間にかなくなっていました。
ある試合のとき、新しく入った低学年の母がテントの中で座ったまま6年の母にお茶を注いでもらっているのを見ました。
私と同じくらいに入ったほかの母と一緒にそれを見て、「昔だったら考えられないよね(笑)」と話したのを覚えてます。
お父さんたちも練習中に子供(低学年)のスパイクの紐がほどけると結びに行ったりしていたので、世代が変わるとこんなにも変わるのか?と驚きました。(長男が入りたての頃は「絶対子供にやらせろ。親は出るな」と厳しく言われました)
コーチもそうですね。昔は怒鳴っていたコーチも時代と共に変わっていったように思います。
ただおじいちゃんコーチは変化できませんでしたね…。他のコーチが「○○さんだけ昔のやり方なんだよな…。あれじゃ子供は聞いてくれないんだよね」と言っていました。
私も下学年の母から見たら古株ですし、何か言われていたのかもしれません。
こちらの問題に関しても、敵対するのではなく、柔軟に対応していかないと団全体がうまく機能しなくなってしまいます。
「子供が楽しくサッカーできること」に集中しなければいけないのに、親同士のいざこざで余計な悩みを増やさないようにしましょう。
まとめ
今回はスポ少での親同士の「熱意の違い」についてお伝えしました。
記事まとめは以下の通りです。
- スポ少において「親同士」、「親とコーチ」の熱意の溝を埋めるのは難しい
- 「熱意の違い」→「平等じゃない、という不満」→「トラブル」という流れになりやすい?
- スポ少の親の価値観も時代と共に変わっていくので柔軟な考え方が必要
最後までお読みいただきありがとうございました!
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