スポ少コーチはどんな基準でレギュラーを選んでいるのか?

サッカーコーチはどんな基準でレギュラーを選ぶのか

スポ少の試合の際、「なぜうちの子はレギュラーになれないのか?」という疑問や不満を持っている親御さんは多いのではないでしょうか。

今回、スポーツ少年団のお父さんコーチを経験した方にアンケートを実施。

「レギュラーはどんな基準で選んでいるか?」という質問をしてみました。

「なぜうちの子がレギュラーに選ばれないのか?」と悩んでいる方のひとつの参考になりましたら幸いです。

目次

スポ少コーチと親がモメる最多要因は「レギュラー選抜」

今回のアンケートは「スポ少でお父さんコーチをしている方(過去にコーチ経験がある方も含む)」30名(クラウドワークスで募集)と、私のスポ少サッカー時代の知り合いでお父さんコーチ経験のある方3名にご協力いただきました。(有効回答数:32件)

「親とモメる・クレームが出るなどのトラブルがありましたか?」という質問に対しては「トラブルあり」が14票、「トラブルなし」が17票、「トラブルはあったが話し合いをした」が1票でした。

どんなトラブルだったか/トラブルがない場合は「なぜトラブルが起きなかったと思うか」
トラブルあり(14票)
(内レギュラー選抜に関するものが9票)
・「なぜうちの子をレギュラーにしてくれないのか」というクレーム
・レギュラー選抜でクレームを言われたので「実力主義だから仕方ない」と伝えた
・レギュラー選抜で親と言い合いになったことがある
・練習メニューが気に入らない(もっと厳しい練習にしろ、など)
・子供の扱いに差があるといわれる
・コーチの指導を無視して親が指導する
・子供がけがをしたときに「責任管理がなってない」と言われた
トラブルなし(17票)・連絡をとにかく密にとってトラブルの早期解決に努めているため
・試合が全員参加だったからだと思う
・仲が良く、親とは常に話がしやすい状態にしていた
・月1程度でおこなわれる親・コーチ・子供の食事会で親睦を深めたことも大きい
・親から対戦相手の要望を聞いて叶えている
・協力的な親が多いため
・常にメダルが取れていたので信頼があったと思う
・練習内容への口出しを禁止していたため
・文句があるなら来なければいい、というスタンスだから(無償コーチなので)
・入団前に指導法やレギュラー選抜に関する方針に納得してもらっているため
トラブルがあり話し合い(1票)・レギュラー選抜のクレームに対して「なぜ出場機会が少ないのか、どうすれば出場機会が増えるのか」を丁寧に説明したので大きいトラブルには至らず
・話し合ったが納得してもらえず辞めた親子もいた
「親とコーチのトラブルがあったか」のアンケート結果

「トラブルあり」の回答のほとんどが「レギュラー選抜」に関するものでした。

「トラブルなし」の回答では、親とのコミュニケーションを密にすることでトラブル回避している傾向が見受けられます。

根深い「レギュラー選抜」に関するクレーム問題。

実際にスポ少コーチはどのような基準でレギュラーを決めているのでしょうか?

スポ少コーチはどんな基準でレギュラーを決めているのか?

続いて「レギュラーを決める基準は?」という質問をおこなったところ、最も多かった回答は「全員参加」でした。

単純に「全員参加」と答えたコーチよりも「基本的に全員参加だが頑張っている子を優先する」と回答したコーチの方が多かったです。

続いて「バランス重視」、「上手い子・技術のある子が優先」と答えが続きます。

レギュラーを選ぶ際の基準基準の理由など
第1位
(16票)
純粋に全員参加(5/16票)
基本全員参加だが頑張っている子や休まない子優先
(11/16票)
・「スポーツを楽しむ」ことを優先しているので全員参加
・技術も大切だがチームワークを学ばせたい
・練習を頑張っている子には出場時間で差をつける
・下手な子でも頑張っている子には出場チャンスをあげる
・姿勢重視だが選ぶのはやはり難しい
第2位
(7票)
全体のバランスを見て・大会では上手い子、練習試合ではバランスよく出す
・レギュラー以外の子供も一緒に頑張れる雰囲気づくり
・リーダーシップが取れる子を入れる(チームをまとめるため)
第3位
(5票)
上手い子・技術のある子・強豪チームなので上手い子しか出せない
・基準はあくまで技術なのでそれ以外は見ないようにしている
・社会に出ても結果を出す人が使われるのでそこは厳しくしている
第4位
(3票)
やる気のある子・やる気を維持できる子
・技術がある子よりやる気のある子を出す
・全力を出さない子は途中交代
その他自分の子供を優先的に出さない・客観的に見るよう意識
「レギュラーを選ぶ際の基準」についてのアンケート結果

単純に「上手い子を出す」や「全員参加」のコーチもいますが、「技術重視だけど頑張っている子は出す」や「全員参加が基本だけど練習に休まずくる子は優先的に出す」など「選ぶベース+○○」と回答したコーチの割合が多かったです。

この「選ぶベース+○○」の価値観がコーチと合わないと、親は文句が言いたくなるのかもしれませんね。

レギュラーに選ばれなかった子に対しては、「なぜ選ばれなかったかを丁寧に説明している」というコーチもいました。

ちなみにレギュラー争いについては親とコーチだけではなく親同士のトラブルにつながることもあります。

コーチから親へ伝えたいこと

「現在スポ少に在籍している親御さんへ伝えたいことはありますか?」という質問もしてみました。

回答を見て感じたのは、スポ少の親ができることは「温かく見守ること」、「子供がスポーツを楽しむ環境を整えてあげること」だけなのだということ。

印象的だった回答をご紹介します。

  • 子供たちは真剣に取り組んでいます。「負けたから」、「レギュラーになれないから」と落胆しないでください。子供たちは繊細な心を持っています。フォローしてあげてください。
  • 成功も失敗も糧となる。礼儀作法もおのずと育まれる。親は無理強いしないで子供のやる気だけ引き出してほしい。
  • 親が文句を言いだすと子供同士の関係も良い影響が出ないので温かい目で見守ってほしい。子供が楽しくスポーツできることが一番大切。口出しせずに子供が楽しめる環境を作ってほしい。
  • 「試合に勝つ」ことも大切だが「そのスポーツを好きにしてあげる」、「仲間を大切にする」、「みんなで苦難を乗り越える」ということをスポーツを通じて学んでもらう場だと理解していただきたい。
  • 子供が成長する良い機会なので楽しみながら頑張ってほしい。
  • 子供に合うチームを探すことが大切。
  • お父さんコーチも親なので、文句はいいけど客観性に欠ける発言は控えてほしい。
  • コーチは自分の時間を割いて指導している。方針を理解して親も一緒にチームを盛り上げてほしいと思う。
  • オーバーワークで燃え尽きないよう、焦らずやりましょう。
  • 子供と同じ目線でチームの一員として盛り上げてほしい。

「レギュラーになれないからと落胆しないでください」という回答は私自身も胸に響きました。

うちの子たちも常にレギュラーになれるような上手さではなかったので、公式の大会などではベンチ組。

そのとき「子供をフォローできていただろうか」と考えるとイマイチだったと思います。

「レギュラーになるために一緒に練習しようか」などと声掛けをしていましたが、むしろ子供は傷ついたかもしれません。

「出れない理由」は子供自身が一番わかっていることで、そのときに親がしてあげられるのは「寄り添ってあげることだけ」だったんだなと気づきました。

私はもう手遅れですが、現役でスポ少に在籍している方はまだ間に合います。

親なら「子供に試合に出てほしい」、「活躍してほしい」というのは当たり前の欲求です。

しかしそれは「親の気持ち」。コーチに文句を言って出してもらったところで子供も後ろめたい気持ちになるだけでしょう。

(完全なるえこひいきをするコーチの場合はまた別問題なのだと思いますが)

「レギュラー選抜に関する価値観がコーチと合わない、親子共々納得がいかない」というのであれば、アンケート回答にもあったように「子供に合ったチームを探す」のも視野に入れるといいのではないでしょうか。

お子さんが今のチームで「頑張りたい」と言うのなら、親にできることは「子供の一番のサポーターになること」だけなのかもしれません。

まとめ

「スポ少コーチはどんな基準でレギュラーを選んでいるか」についてお伝えしました。

この記事をまとめると以下のようになります。

  • 親とコーチのトラブルで最も多い要因は「レギュラー選抜に関するもの」
  • レギュラー選びの基準はコーチによってさまざまだが、「頑張っている子を優先的に出す」と答えたコーチの割合が多かった
  • 親ができることは子供をサポートすること。温かく見守る意識を持つ。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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